WAON POINTなら他社クレジットカードでもイオンで5%引きに!
複雑な経緯で生まれた? WAON POINTカード
2016年6月、流通大手のイオングループが新サービス「smart WAON」を開始しました。同時に発行が始まったのが「WAON POINTカード」です。
smart WAON自体は「たまる、つかえる、わけあえる」をコンセプトとする、「家族が持つWAON POINTをわけあったり、統合したりできるサービス」なのですが……。サービス内容がいまひとつはっきりしませんし、メリットも感じられません。
一方のWAON POINTカードは、多くのポイントカードと同じように、現金などで支払った時にポイントが貯まるというものです(詳細は省きますが、このカードで貯められる「WAON POINT」と電子マネーWAONの「WAONポイント」は別です)。
さらに、目玉となるWAON POINTカードには大きなメリットがあります。それは、「毎月20日・30日のイオンお客様感謝デーでWAON POINTカードを提示すると、現金または他社クレジットカード払いでも5%引きになる」というものです!
要するに、WAON POINTカードは電子マネーWAONの存在意義を否定してしまうような、高還元率クレジットカードを愛用する消費者にとっては非常に嬉しいカードなのですね。なぜこんなカードが発行されているのでしょうか?
ダイエーのイオン化が関係している?
2015年1月にイオングループ傘下となった総合スーパー・ダイエーは、「ハートポイントカード」というポイントカードを発行していました。
その後、2015年秋から2016年春にかけて多くのダイエー店舗がイオンに業態転換するとともに、ハートポイントサービス自体も2016年5月31日以降にサービスを終了することとなりました(日付は店舗により異なります)。
インターネット上の匿名掲示板では、「ポイントサービス終了により客離れが起きることを恐れた旧ダイエーの店舗が、新しいポイントサービスの導入をイオンに求めたのではないか?」という説が囁かれています。
真偽は不明ですが、ダイエーのイオン化とWAON POINTカードの導入はほぼ同時期ですから、事実なのかもしれません。いずれにせよ、ありがたい新サービスとなりました。
他社クレジットカードでも20日・30日に5%割引された!
WAON POINTカードは、イオンカードや電子マネーWAONと合わせて使うことはできません(店舗によっては2016年8月31日まで併用できるようですが、本筋とは無関係なので省きます)。
WAON POINTカードと併用できるのは、現金・商品券・WAON以外の電子マネー・イオンカード以外のクレジットカードとなっています。つまり、高還元率のクレジットカードと組み合わせれば、カードのポイントとWAON POINTの2重取りが可能なんです!
さらに冒頭に書いたように、WAON POINTカードを提示すれば支払い方法にかかわらず20日・30日のお客様感謝デーで5%引きになります。仮に1%還元の楽天カードを使えば約6%も得できる計算ですが、そんなうまい話が本当にあるのでしょうか?
そこで、実際に2016年7月30日にイオンで買い物をしてみました。
WAON POINTカードと楽天カード(JCB)をレジに出し、念のために店員に「これでも5%割引されますか?」と尋ねます。「されます」という回答でしたが、「これ(楽天カード)で支払っても?」と念を押しました。それでも「大丈夫ですよ」と言われたので、半信半疑ながら会計を行います。
すると、無事に商品が5%引きになった上に、クレジットカードで支払うことができました! 何のトラブルも起きずに済んだため、拍子抜けしたほどです。
店舗によって対応が異なる可能性も
私が利用した奈良県奈良市の「イオン富雄店」は、2016年3月30日にダイエー富雄店から名称が変更された店舗です。さらに、1973年から1983年までは福岡県に本拠を置くスーパー・ユニードの最東端の店舗でした。
イオングループには店舗としての「イオン」やマックスバリュなど、さまざまな業態が存在します。さらに、上記のように他社から買収した店舗も多いため、同じサービスでも店によって対応が異なることは珍しくありません。
「WAON POINTカードと他社クレジットカードを組み合わせれば、5%引きになる上にカードのポイントも貯められる」というテクニックも、店舗によっては行えない可能性があります。ご注意ください。