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ソニー銀行VisaデビットSony Bank Walletは約0.15%の安い海外手数料がメリット

Visaデビットカードは海外手数料の安さで選ぶ

三菱東京UFJや三井住友といった大手銀行が発行を開始したこともあり、日本でもVisaデビットカードの普及が進んでいます。

Visaデビットカードとは、クレジットカードと同じ加盟店で使えるものの、利用した瞬間に銀行口座から代金が引き落とされるものです。クレジットカードの場合は、利用額が月に1度まとめて後払いされますね。

ほとんどのVisaデビットカードには入会時の審査がなく、CICやJICCといった信用情報機関も参照しないため、18歳未満の人や安定収入がない人でも発行できるのがメリットです。

ただ、多くの銀行がVisaデビットカードを発行するようになったため、「即時決済」「無審査」という点では差別化できなくなっています。ポイント還元率もクレジットカードより低く、多くは0.5%未満です(1,000円使っても5円しかもらえません)。

では何を基準にVisaデビットカードを選べば良いかと言えば、「ATM手数料の安さ」と「海外手数料の安さ」です。

ATM手数料・海外手数料の安さという2点を満たしたVisaデビットカードが、ソニー銀行の「Sony Bank Wallet」です。

ソニー銀行 Sony Bank Wallet PlayStationデザイン

なぜ宣伝しない? Sony Bank Walletは海外ショッピング手数料が約0.15%!

外国でクレジットカード・デビットカードを利用すると、「海外ショッピング手数料」(為替手数料)がかかりますね。

たとえば、為替レートが1ドル100円だとして、100ドルの商品をクレジットカードで購入すると、本来は10,000円の代金に160円の手数料が上乗せされます(海外ショッピング手数料1.6%の場合)。

ですが、Sony Bank Walletの場合は、外貨普通預金口座が開設されていれば1ドルあたり0.15円になるのです! 1ドル100円の時に100ドルの商品を買っても、手数料はわずか15円です。

一般的なクレジットカードとSony Bank Walletの海外ショッピング手数料比較

話を簡単にするために詳細は省きますが、ソニー銀行の外貨普通預金口座が開設されている場合、Sony Bank Walletの海外利用分は円建てではなくその外貨普通預金口座から引き落とされます。

そして、外貨普通預金口座に残高がない場合でも、「円からアシスト」という機能で自動的に円を売り外貨を購入して支払いを行います。

円を売ってドルを買う時の為替手数料が1ドルあたり15銭(0.15円)のため(2017年3月21日時点)、海外ショッピング手数料が約0.15%になるのです。

誤解がないように付け加えると、「1ドル80円でも120円でも、為替手数料は1ドルあたり0.15円」ですから、0.15%ちょうどになるわけではありません。

ただし、外貨普通預金口座が開設されていない場合は1.76%の海外ショッピング手数料がかかるため、ソニー銀行口座を開設したらすぐに外貨普通預金口座を開設することをおすすめします。

また、先述したように「外貨普通預金口座を開設していれば、残高ゼロでも1ドルを0.15円の手数料で購入できる」ため、外貨預金残高はゼロにしておくのがおすすめです。

もちろん、1ドル80円くらいの時にドルを買って1ドル120円くらいまで円安が進んでから円に戻せばお得ですが、反対にドル購入時より円高になれば損しますし、仮に外貨預金で為替差益が出ても税率が高いため、やはりおすすめできません。

海外ショッピング手数料が安いのは10通貨のみ

ここまではアメリカドルのみの外貨を取り上げてきましたが、海外ショッピング手数料が安い「円からアシスト」を利用できるのは、以下の10通貨となっています。

  • 米ドル
  • ユーロ
  • 英ポンド
  • 豪ドル
  • NZドル
  • カナダドル
  • スイスフラン
  • 香港ドル
  • 南アランド
  • スウェーデンクローナ

注意しなければならないのは、各通貨の外貨普通預金口座を開設していなければ、海外ショッピング手数料が1.76%になってしまうことです。たとえば、米ドル口座を開設済みでも、ユーロ口座を開設していなければ、ユーロ決済した時の手数料は1.76%になってしまいます。

米ドルとユーロは1通貨あたりの手数料が0.15円ですが、ほかの通貨は香港ドルとスウェーデンクローナが0.09円、南アフリカランドが0.20円、残りの5通貨が0.45円となっています(いずれも2017年3月21日時点)。

「口座残高300万円以上」など条件が厳しいですが、後述する「優待プログラム Club S」のステージが上がれば、為替手数料はさらに安くなります。

また、中国人民元・韓国ウォン・台湾ドルなどは10通貨に含まれませんから、必ず1.76%の海外ショッピング手数料がかかってしまいます。

ソニー銀行はATM手数料とVisaデビット還元率の高さもメリット

簡単に触れますが、ソニー銀行は口座残高や曜日・時間帯にかかわらずセブン銀行とイオン銀行の預け入れ・引き出し手数料が無料です。ほかの提携ATMも入金は無料で、出金は月に4回まで無料です。

さらに、Visaデビットカードの還元率は0.5%で、ポイントではなくお金が月に1度自動的に口座に入金されるキャッシュバック方式です。

口座残高などに応じてステージが決まる「優遇プログラム Club S」が適用されれば、還元率は最高2%まで上がります。

ただ、外貨預金と投資信託の残高が1,000万円以上あるか、ソニー銀行の住宅ローン契約などの条件を満たさなければ最高の「プラチナステージ」にならないため、還元率を2%にするのは困難です。

円普通預金・定期預金が300万円以上でも「シルバーステージ」が適用されて還元率が1%になりますから、頻繁にSony Bank Walletを使う方は300万円以上を預金するのが現実的ですね。

ただし、キャッシュバックが行われるのは国内ショッピングのみで、海外ショッピングは対象外ですから、ご注意ください。

ソニー銀行口座を開設してSony Bank Walletを発行する方法

Sony Bank WalletのPSデザインは通常版と何が違う?

このページの冒頭に掲載した青いSony Bank Walletは、2017年3月1日に申し込みの受け付けを開始した「PlayStationデザイン」です。このカードは通常のソニー銀行サイトではなく、以下のページからしか申し込むことができません(なお、アフィリエイトリンクではありません)。

Sony Bank WALLET / “PlayStation”デザイン|MONEYKit - ソニー銀行

こちらのサイトに記載されたPlayStation(PS)デザインの特典は以下の通りです。

  1. PlayStation Network/PlayStation Storeの利用額2%を毎月現金キャッシュバック
  2. ソニーストア(ネット/店舗)でのお支払いは自動的に購入代金が3%OFF
  3. 発行月の翌々月末までに5,000円以上利用すると現金1,000円をもれなくプレゼント

また、2017年3月1日(水)から2017年5月31日(水)までは、「PSデザインのSony Bank Walletを発行するだけで1,000円プレゼント」「抽選でPlayStation VRをプレゼント」などのキャンペーンが実施されています。

「特典2」と「特典3」は通常のSony Bank Walletにも適用されるため、実質的な特典は1の「PSN/PS Storeで2%キャッシュバック」だけです。

それでも、通常デザインのSony Bank Walletより少しだけお得ですから、PlayStationに興味がない方でも、PSデザインが気に入ったらこちらの発行を検討してください(私も「カードが青くてきれい」というだけの理由でPSデザインを選びました)。

申し込み前の確認事項

口座開設前の大前提として、「免許証・健康保険証などの身分証と実際の氏名・住所が一致している」ことを確認してください。

住所・氏名が身分証と異なると、キャッシュカード(Sony Bank Wallet)を受け取ることができず、口座開設が取り消されてしまいます。

また、Sony Bank Walletを発行できるのは満15歳以上の日本人・6ヶ月以上在留している外国人です。ほかのデビットカードでは「15歳以上でも中学生は不可」という場合がありますが、Sony Bank Walletは満15歳以上ならば中学生でも持てるようです(間違っていたらごめんなさい)。

口座開設時には年収や職業を記入する欄がありますが、「自営業」「公務員」「年収500万円未満」などの大まかなくくりですから、クレジットカード発行時のように勤務先や具体的な年収を記入する必要はありません。

次に、以下のパスワード・暗証番号を決めておきましょう。

  • ログインパスワード(英数8文字以内)
  • キャッシュカード暗証番号(数字4桁)
  • Visaデビット暗証番号(数字4桁)
  • 取引暗証番号(数字5桁、カード到着後に設定)

これらの事項を確認したら、先ほどのソニー銀行のページから口座開設・Sony Bank Walletの申し込みを行ってください。

15歳以上88歳未満で日本国籍の方ならば、書類を郵送せずにオンラインで口座開設を行えます。外国籍の方や88歳以上の方は、郵送で口座開設してください。

郵便・メール便でトークンとカードが届いたら

私は2017年3月10日の午後4時30分頃にソニー銀行のウェブサイトで口座開設の手続きをしました。

正確な時刻は不明ですが、3月17日にワンタイムパスワードを生成する「トークン」がクロネコメール便で郵便受けに投函されており、18日の午後4時頃には郵便局から本人限定受取郵便についての連絡が投函されていました。

連絡が届いてすぐ、18日の午後4時過ぎに郵便局に電話してキャッシュカード(Sony Bank Wallet)の配達を依頼すると、当日の午後8時に「本人限定受取郵便」が届きました。

「本人限定受取郵便」を受け取るためには、本人が免許証などの身分証を提示しなければならないため、あらかじめソニー銀行のサイトで使える身分証を確認し、手元に用意しておきましょう。

ソニー銀行 Sony Bank Walletとトークン

キャッシュカード(Sony Bank Wallet)とトークンが届いたら、トークンの箱に入っている説明書に記載されたURLにアクセスして、トークンの登録や資産運用に関する情報の入力を行ってください。

なお、この時に「お客様カード情報」という投資スタンスについての質問票が表示されますが、「お客様カード情報」では必ず「元本割れのリスクを許容」という選択肢を選んでください

ソニー銀行 お客様カード情報

これは、Sony Bank Walletの海外ショッピング手数料を安くするために開設する必要がある外貨普通預金が「リスク商品」に該当するためです。上の画面で「元本割れのリスクは、一切許容せず…」を選ぶと、外貨普通預金口座を開設できません。

外貨普通預金口座を開いても、残高がなければリスクは発生しません。先ほどご説明したように、外貨普通預金口座の残高がゼロでも海外ショッピング手数料は安くなりますので、ご安心ください。

さて、Sony Bank Walletは利用代金が銀行口座から即時に引き落とされるVisaデビットカードですから、(円建ての)口座残高がなければ利用できません。

無事に口座開設・トークン登録が終わったら、イオン銀行やセブン銀行のATMで入金を行ってください。基本的に曜日・時間帯に関係なく手数料無料です。

入金を終えたら、残高の範囲内で通常のVisaカードと同じようにSony Bank Walletを使えます。ソニー銀行のキャンペーンをチェックしたり、スマートフォンのSony Bank Walletアプリをインストールすれば、よりお得に、より便利になりますよ。

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