ウェブサイト運営

Zoho Mailなら無料で独自ドメインのIMAPメールを使える!

Google AppsもOutlook.comも、独自ドメイン対応の無料サービスを終了!

私は、2016年1月4日にVALUE SERVERと .to (トンガドメイン)を使って、当サイト「ふみびと節約情報」の運営を開始しました。このサーバーは料金が年額2,000円程度と安いですし、トンガドメインはWhois情報が非公開となるため、プライバシーを守れるのです。

ただ、VALUE SERVERは安くて性能も良いのですが、デフォルトの「ドメインメール」はIMAP非対応で不便です。ご存じの方は多いと思いますが、IMAPとは、パソコンやスマートフォンなど複数のデバイスでメールの同期を行える機能です。

どうしてもIMAPを使いたかったので、独自ドメインのDNSにGoogle AppsのMXレコードを設定することにしました。ところが、独自ドメインに対応したGoogle Appsの無料メールは約3年前の2012年12月6日に新規受付を停止していたのですね。

Google Appsの無償版が終了...何か良い代替サービスはありますか? | ライフハッカー[日本版]

上のページでは独自ドメインのメールを使える代替サービスとしてOutlook.comの名が挙がっていますが、こちらも2014年4月10日に独自ドメインの新規登録を終了してしまいました。

Outlook.comで独自ドメインがサポートされなくなりました | komagawa292's blog

慌てて無料で独自ドメインを登録できるサービスを探したところ、Zoho(ゾーホー)というサービスを見つけました。なんと広告なしで最大10のメールアカウントを作成でき、1アカウントあたり5GBの容量を使えるのです。これはありがたい!

Pricing - Zoho Mail

さっそく、以下のブログを参考にして独自ドメインでメールを使うための設定を進めていきましょう。こちらのブログ記事は2014年4月20日に投稿されたものですが、2016年1月11日時点ではZohoサイトのデザインが大幅に変更されています。

無料で独自ドメインのメールを使えるようにする - あぷすた

Zoho Mailの登録作業(前半)

Zohoトップページ

Zoho MailのサイトEmail Hosting | Hosted Email for Businesses - Zoho Mailにアクセスし、選択肢がそれぞれ「Business Email」「1-10 Users」「5GB /User」となっていることを確認して、Continueをクリックします。個人で独自ドメインを使う場合も、必ずBusiness Emailを選択してください

Zoho価格表

4種類のプランが表示されます。個人やスモールビジネスで独自ドメインのメールを使う場合、一番右のSELECT FREE PLANという青いボタンをクリックします。

Zohoメールのご利用ありがとうございます

突然、表示が英語から日本語に切り替わりました。ここから先は、前述のブログ記事と同じ手順で独自ドメインを登録する手続きを進められます。Zoho Mailを使う独自ドメインを入力し、「ドメインの追加」をクリックします。

Zohoユーザー登録

ユーザー情報と、ZohoメールのIDを入力します。ここで入力したIDが、独自ドメインの管理用アカウントを兼ねます。パスワードは必ずランダムな英数字とし、できる限り文字数を多くしてください。最長60文字です。

認証の詳細

サインアップが済むと、ログインし直さずに独自ドメインの設定を行うことができます。画面下の「ドメインの認証を続ける」をクリックします。

なお、登録した連絡先メールアドレスに独自ドメイン認証用のメールが届いていますので、30日以内にURLをクリックして、認証を完了させてください(独自ドメインの登録を終えてからでも構いません)。

ドメイン所有権の確認

Zohoに登録する独自ドメインの所有者であることを証明する手続きを行います。ここで、使用しているDNSプロバイダーを選択します。私の場合は「その他」です。

ドメイン所有権確認方法選択

独自ドメインの所有権を確認する手段は「CNAMEを使用する方法」「TXTレコードを使用する方法」「HTMLを利用する方法」の3種類です。FTPを利用できる場合は、HTMLを利用する方法がもっとも簡単です。このページでもHTMLファイルで認証します。

FTPでログインしたら、サイト公開用のディレクトリ(public_html など、独自ドメインのサイトにアクセスした時に表示されるページがあるディレクトリ)にzohoverifyというディレクトリを作成した後で、そのディレクトリの中に指定されたファイルをアップロードしてから、Zohoサイトの「Verify by HTML」ボタンをクリックします。

ドメインの所有権を認証しました。

独自ドメインの所有権確認が終わりました。FTPでアップロードした認証用ファイルは削除しても構いません。フォームに入力されているメールアカウント名は変更せずに、「Create Account」をクリックします。

ユーザーの追加

無事に独自ドメインのメールアドレスが作成され、自動的に「ユーザーの追加」画面に移動しました。1つの独自ドメインで複数のメールアドレスが必要な場合は、ユーザーを追加してください。今回は画面右下の「スキップ」をクリックします。

グループの作成

「グループ」を作ることで独自ドメインのメールを共有できますが、今回は必要ありませんのでスキップします。

MXレコードの変更

後ほど独自ドメインのDNSに登録するMXレコードが表示されますので、メモしてください。

DNSの設定

次に、DNSレコードの編集を行います。Zoho Mailからはログアウトせず、Zohoのページを開いたままで、利用している独自ドメインのDNSサーバにログインしてください。私の場合は、VALUE-DOMAINで独自ドメインのDNSを設定します。

VALUE SERVERなど、GMOデジロック株式会社のレンタルサーバーで独自ドメインを利用している場合は、Aレコードの設定を行った際と同様に、VALUE-DOMAINのページからログインして設定を行います(VALUE SERVERではありません)。

VALUE-DOMAIN 設定フィールド

既に存在している独自ドメインのMXレコードを削除して(それまでこのドメインで使っていたメールサーバーは使えなくなります)、Zoho MailのMXレコードを入力します。なお、 mx.zoho.com. というように、MXレコードのドメインの後ろにも、ひとつドットを加えてください

独自ドメインのDNS情報を更新した後、MXレコードが有効になってメールを送受信できるようになるまでには、数時間かかることがあります。気長に待ちましょう。次に、Zoho Mailのサイトに戻ります。

Zoho Mailの登録作業(後半)

MXレコードの変更

先ほどのページに戻ってきました。「次へ」をクリックします。

メールの移行

旧メールサーバーからの移行を行えるそうですが、必要なければスキップします。

メールクライアントの設定

メールソフトの設定方法が表示されます。メールサーバーとポートなどの情報が表示されますので、メモしておきましょう。ただし、独自ドメインでIMAPを利用するためには、後述の設定が必要です。「次へ」をクリックします。

Zohoモバイルアクセスの案内

スマートフォンで独自ドメインのメールを送受信できるZohoのアプリがあるそうですが、ダウンロードは設定完了後にしましょう。

基本設定が完了しました。

「基本設定が完了しました」と表示されました。「Zoho メールのアクセスに進む」をクリックします。

Zoho Mail Inbox

自動的に、Zohoのウェブメール画面が表示されました。作成したばかりの独自ドメインのアドレスに、既にメールが届いています。無事にZoho Mailで独自ドメインのメールアドレスを使えるようになりました。

最後に、独自ドメインのメールをIMAPで受信できるようにするための設定を忘れずに行いましょう。

独自ドメインのメールでIMAPを使うための設定

Zoho Mail Inbox

Zoho Mailの画面右上にある歯車のマークをクリックして、「コントロールパネル」を選びます。

ダッシュボード

画面左側のメニューから「メールアカウント」をクリックします。

この時、画面上部に「あなたのドメインのMXレコードがZohoを参照していません。」というエラーメッセージが表示されることがありますが、独自ドメインのDNSを正しく設定していれば数分後にエラーが解消されますから、落ち着いて待ちましょう。

ただし、独自ドメインのDNSでMXレコードを設定ミスした場合は本当にエラーが発生しており、メールを送受信できません(MXレコードのドメインの後ろにドットを付けることを忘れないでください)。

メールアカウンド

独自ドメインのメールアドレスをクリックします。

メールアカウント設定

画面右上の「IMAPを無効にしました」という赤い文字をクリックします。

メールアカウント変更完了

IMAPが有効になりました。これで、メールソフトでIMAPによる独自ドメインのメールアドレスを利用できます。

メールソフトの設定

では、メールソフトでIMAPによる独自ドメインのメール受信を行ってみます。この例では、Mozilla Thunderbirdを使います。

Thunderbirdアカウント設定

先ほどメモしたメールサーバーとポートの情報、ユーザー名とパスワードを入力します。ユーザー名は、作成したZohoアカウントと同一のメールアドレスです。

Thunderbird受信トレイ

Zohoウェブメールで確認したメールと同じメールを受信しました。かなり長い作業となりましたが、ようやく、メールソフトを使って独自ドメインのメールをIMAPで受信することができるようになりました。

ZohoのスマホアプリでもIMAPによる受信が可能

Zohoアプリ

先ほど紹介されていたZohoのスマートフォンアプリでも、IMAPによる独自ドメインメールの受信ができます。Google PlayまたはApp Storeで、zohoと検索してください。

スマートフォンのZohoアプリでIMAPを使ってメールを受信すれば、PCとスマホの両方で独自ドメインのメールを使うことができ、とても便利です。ここでご紹介した方法はすべて無料ですから、Google AppsとOutlook.comで独自ドメインのメールを使えなくなって困っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

タグ: Zoho メール 独自ドメイン