このページは2020年5月9日に公開しました。現行の「NHKプラス」は2025年9月30日に終了し、新サービス「NHK ONE」に内包されます。
NHKプラスの概要
スマートフォンなどのアプリでNHKの番組を見られる「NHKプラス」は2020年(令和2年)3月1日に試験サービスとして始まり、4月1日に本サービスが開始されました。
NHKの受信契約を行っている世帯なら、アプリをダウンロードするだけで今日から利用可能です。
NHKオンデマンドが受信契約とは関係なくNHKの過去の番組を視聴できるVODサービスであるのに対し、NHKプラスは受信契約に付随するサービスです。
なお、「NHKプラスの見逃し配信サービス利用には申し込みから1週間程度かかる」という誤解がありますが、NHKプラスID作成当日でも見逃し配信視聴は可能です。
ネットでのNHKプラスID登録後に届くハガキに記載された「確認コード」の入力が必要だとNHKプラスのアプリ・公式サイトなどで説明されていますが、このハガキは本人確認が目的であり、届く前に見逃し配信を視聴できます。
私の場合は、2020年4月28日にNHKプラスのIDを作成し、9日後の5月7日にハガキが届きました。
大型連休(ゴールデンウィーク)を挟み、さらに新型コロナウイルスの影響で郵便配達が滞っていたにもかかわらず、さほど時間はかからなかったと言えます。
NHKプラスの利用料金は無料?
NHKプラスの利用料金は無料です。受信料を払っていれば、追加料金は必要ありません。
また、申し込めるのは世帯(一般家庭)のみで事業所・会社は対象外です。
通常は一世帯につきNHKと1契約しており、世帯主が契約者になっているはずですが、受信契約者名義でNHKプラスに申し込めば同居する家族も利用可能です。
NHK受信料は以下の通りです(沖縄県は別料金体系)。
契約種別 | 支払方法 | 2か月払額 | 6か月前払額 | 12か月前払額 | NHKプラス利用料 |
---|---|---|---|---|---|
衛星契約 | 口座振替・クレジットカード | 4,460円 (月2,230円) | 12,730円 (月2,122円) | 24,770円 (月2,064円) | 無料 |
振込用紙 | 4,560円 (月2,280円) | 13,015円 (月2,169円) | 25,320円 (月2,110円) | ||
地上契約 | 口座振替・クレジットカード | 2,520円 (月1,260円) | 7,190円 (月1,198円) | 13,990円 (月1,166円) | |
振込用紙 | 2,620円 (月1,310円) | 7,475円 (月1,246円) | 14,545円 (月1,212円) |
NHKプラスアプリの内容は?
NHKプラスアプリの機能は以下の通りです。
- 現在放送されているNHK総合テレビ・Eテレ(教育テレビ)のネット経由での同時視聴
- NHK総合テレビ・Eテレ(教育テレビ)の過去1週間の番組の見逃し視聴
- 同時に5台の端末で利用可能
視聴できるのは地上波のNHK総合テレビ・Eテレのみで、衛星放送のBS1とBSプレミアムは、たとえ衛星放送契約を締結していても対象外です。
また、テレビ放送と同時視聴できるのは基本的に東京都の番組です。たとえば、平日の午後6時10分にNHKプラスで総合テレビを選択すると、視聴できるローカル番組はユーザーがいる場所にかかわらず「首都圏ネットワーク」になります。

ただ、見逃し配信ならローカル番組を視聴可能ですので、居住地以外でも日本全国の番組を楽しめます。
NHKプラスでテレビと同時配信されている番組であれば、放送中の番組を最初から見ることもできます(当日のニュース7を午後7時15分に見始めても、最初から視聴可能)。「見たい番組があったのに、最初だけ見逃した!」という場合に便利ですね。
見逃し配信番組の再生も可能
NHKプラスのアプリで「プレイリスト」または「配信カレンダー」を選ぶと、過去1週間に放送された番組の見逃し配信を視聴できます。再放送された番組も見逃し再生できる場合があります。

好きな番組をキーワード検索して再生することもできます。

ただし、NHKプラスのIDを作成せずログインしていない場合は、「見逃し再生をするためにはログインする必要があります。」というメッセージが表示され、見逃し動画を再生できません。

後述する登録方法でNHKプラスのIDを作成し、アプリでログインしてください。
見逃し再生の「一週間」はいつからいつまで?
NHKプラスでは、総合テレビとEテレで放送された番組を、一部を除き放送されてから1週間以内に見逃し再生することができます。
では、この「放送から一週間」とはいつからいつまでを指すのでしょうか? 答えは、番組の終了時刻のちょうど168時間後です。
たとえば、連続テレビ小説「ひよっこ」第82話(再放送)は、NHK総合テレビで2020年4月27日月曜日午後4時20分から午後4時35分まで放送されました。
NHKプラスでこの「ひよっこ」第82話の見逃し再生を行えたのは、2020年5月4日月曜日午後4時35分までです。配信終了日時を過ぎた番組であっても、終了時刻より前に再生を開始していればページを切り替えるまで見続けられます。
見逃し配信が終了するのは「番組が放送された日の7日後の、日付が変わる瞬間」ではないのでご注意ください。
一部の番組は視聴できない
生放送のネット同時配信か、見逃し配信かにかかわらず、一部の番組で「現在放送中の番組は配信しておりません」と表示されて番組を視聴できなくなることがあります。

本来の番組に覆いをかけて見られなくする、いわゆる「かぶせ」です。それまで問題なく番組を視聴できていても、突然「配信しておりません」と表示されることもあります。
ネット配信が権利上の関係で許可されていないスポーツの試合などが該当します。
また、番組の一部ではなく、番組全体のNHKプラスでの配信が認められていない場合は、見逃し配信一覧に番組名自体が表示されず再生できません。
NHKプラスに対応する機器
どのようなスマートフォン・タブレット・パソコンでNHKプラスを利用できるのか説明します。
Android | iPhone・iPad | Windows | macOS |
---|---|---|---|
Android 6.0以上 | iOS 10.0以上 | Windows 10 Ver.1809以降 Microsoft Edge, Google Chrome最新版 | Safari, Google Chrome最新版 |
現在は、Amazon Fire HDやFire TV Stick、Chromecast、Apple TVにも対応しており、「NHKプラスの見逃し番組をテレビ画面で再生する」こともできます。
Androidスマートフォン・タブレットとパソコンは対応端末に該当しても環境によっては利用できないことがありますが、私が試した限りでは以下のスマートフォン、タブレット、パソコンのいずれでもNHKプラスを再生可能でした。
- OPPO A5 2020 (ColorOS 6.0.1, Android 9.0)
- HUAWEI MediaPad T5 (EMUI 8.0, Android 8.0)
- HP ProBook 4230s (Lubuntu 18.04, ブラウザはBrave)
パソコンのOSはWindowsではなくLubuntuというLinuxの一種で、ブラウザもChromeではなくBraveですが、NHKプラスの動画を再生可能でした。

マイナーな環境でもNHKプラスの動画を再生できましたので、対応機種に含まれていなくても利用できる可能性はあると思います。
NHKプラスの画質・データ通信量
NHKプラスの画質について、「よくある質問 – NHKプラス」のページには以下のように記載されています。
- 画質は最高1.5Mbpsで、768kbps、384kbps、192kbpsも選択可能
- 音声は64kbps
- 720 x480ピクセル(480p)の標準(SD)画質である
番組により画質が異なるので一概には言えませんが、1分で約12MB、1時間で約700MB(0.7GB)消費します。
NHKプラスの登録・ログイン方法
では、実際にスマートフォンにNHKプラスのアプリをインストールし、IDを作成してログインします(パソコンからはNHKプラスのサイトで同様の手順が可能です)。

Google Play(Android)またはApp Store(iPhone)で「NHKプラス」をインストールします。
偽アプリはないと思いますが、配信者名が「NHK (JAPAN BROADCASTING CORP.)」であることを確認してください。

アプリを起動したら「今すぐ始める」をタップし、次に表示される規約をよく読んで「同意して始める」を選択します。

NHKプラスアプリで、総合テレビ・Eテレで放送されている番組をすぐに視聴開始できます。
ただし、ログインしていない状態では「NHKプラスでは、放送番組の同時配信と見逃し番組配信をご覧いただけます。(中略)登録の際、受信契約の状況を確認させていただきます。」と表示されます。
メッセージを消すため、画面下の「ログイン・利用案内」をタップしてください。

ログイン画面が表示されます。既にNHKプラスのIDを持っている場合は、IDとパスワードを入力してログインしてください。
NHKプラスのIDがなければ「はじめての方はこちら」をタップしてIDを作成しましょう。

「今すぐ利用登録」をタップします。さらに、次の画面の説明を読んだら「登録手続きへ」という青いボタンを押してください。

利用規約を読み、「確認して同意」にチェックを入れて、「メールアドレス入力へ」を選択します。

メールアドレスを入力し、「確認画面へ」をタップし、次の画面でも「送信する」を押します。特別な事情がない限りは受信契約者自身のメールアドレスを入力してください。
「メールアドレスを受け付けました」という画面が表示され、同時に、入力したメールアドレスにNHKプラスからのメールが届きます。

メールの中ほどにあるURLを選択すると、「ログイン情報等の入力」という画面になります。

この画面では希望するID・パスワード・秘密の質問を設定してください。

入力できたら、「放送受信契約情報の入力へ進む」をタップします。

「放送受信契約情報の入力」画面です。NHKと受信契約を結んでいる人(通常は世帯主)の、以下の情報を入力します。
- 放送受信契約者の氏名
- 放送受信契約者の氏名(フリガナ)
- 郵便番号
- 都道府県
- 市区郡町村
- 町名・番地等
- 建物名・部屋番号等
- 電話番号(任意)
- お客様番号(任意)
なお、住所やお客様番号等は「NHK放送受信料のお知らせ」ハガキ、または「口座振替利用申込」等に記載されていますので、できるだけ同じ書式で入力しましょう。

NHKの「お客様番号」は、上の写真の黄色い枠で囲んだところに記載されています。
お客様番号がわからない場合、NHKに問い合わせてください。どうしてもわからなければ入力しなくても大丈夫です。

次の「契約情報等の確認」画面に、今までに入力したID・パスワードや受信契約者の氏名などが表示されます。間違いがなければ「利用申し込み」ボタンを押してください。

「今すぐNHKプラスをご利用いただけます」と表示されます。
この後、1〜5週間後に届くハガキに記載された「確認コード」を別途入力する必要がありますが、ひとまず、NHKプラスの全てのサービスを利用できるようになりました。

NHKプラスアプリで先ほどのログイン画面に戻り、先ほど設定したIDとパスワードを入力してください。

「利用を開始する」ボタンを押せば、ログインを促すメッセージが消え、見逃し配信の番組も再生できるようになります。
ハガキの確認コードを入力する
NHKプラスの利用手続きを行ってから2日ほど経つと、「【NHKプラス】確認コード入力のお願い」という件名のメールが届きます。
私の場合、2020年4月28日火曜日18時50分にNHKプラスのIDを作成し、2日後の4月30日木曜日7時57分に上記のメールが届きました。内容は次のようなものです。
- NHKプラスのID登録手続き完了にはハガキに記載した確認コードを入力する必要がある
- ハガキは一週間以内に届くが、新型コロナウイルスの影響で遅れる場合がある
- 確認コード入力期限は通常はこのメール到着から20日以内だが、40日間に変更する
なお、NHKプラスID作成から6週間以内に確認コードを入力しないとIDが削除されるため、ハガキが届いたら早めに確認コードを入力しましょう。
IDが削除されても再度NHKプラスに登録できますが、ここまでの手続きを再度行わなければなりません。

こちらが2020年5月7日木曜日の午後に届いたNHKプラスのハガキです。前述のようにNHKプラスのIDを作成したのは4月28日の午後7時頃ですから、大型連休を挟んだにもかかわらず9日で届いたことになります。

ハガキの内側に確認コードが記載されています。併記された入力用URLにアクセスしてください。

IDとパスワードでログインして確認コードを入力すると、無事にNHKプラスIDの登録が完了します。
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