JCOM版Galaxy Tab A SM-T510レビュー 画質は良いがスピーカーが残念
ケーブルテレビサービスのJ:COMが2019年11月に発売したSamsung製10インチAndroidタブレット「Galaxy Tab A SM-T510」のレビューです。
画質は悪くありませんが、スピーカーが片側にしかないなど「惜しい」点が多く、あくまでもケーブルテレビのおまけだと感じました。
J:COM版Galaxy Tab A SM-T510の外観とスペック
Galaxy Tab A SM-T510は、日本ではケーブルテレビサービスのJ:COMが2019年11月から加入者に向けて販売していました。
我が家ではJ:COMに加入していませんが、私はインターネットのフリマで中古品を購入しました。
およそ1年間使った結論ですが……「悪くはないが、動画視聴がメインならAmazon Fire HD 10でも良い」です。
では早速、Galaxy Tab A SM-T510の箱と本体をチェックしましょう。
日本正規品・J:COM版のGalaxy Tab A SM-T510は箱の左上に「Galaxy」と記載されています。グローバル版は「SAMSUNG」です。
Galaxy Tab A SM-T510と、同じく10インチのAndroidタブレットであるHUAWEI MediaPad T5を並べました。
長辺のベゼルはGalaxy Tab A SM-T510のほうが幅がスリムですね。
厚さも、Galaxy Tab A SM-T510のほうがわずかに薄いです。
Galaxy Tab A SM-T510のスペック
次にスペックを見ていきます。
項目 | 詳細 |
---|---|
型番 | SM-T510 |
ディスプレイ種別 | 液晶 |
画面サイズ | 10.1インチ |
解像度 | 1920 x 1200 ピクセル |
サイズ | 149.4 x 245.2 x 7.5 (mm) |
重量 | 469 g |
入出力端子 | USB Type-C |
ヘッドホン端子 | 3.5 mm ミニジャック |
スピーカー | Dual Stereo, Dolby Atoms対応 |
OS | Android 9 |
CPU | Samsung Exynos 7904 オクタコア(1.8 GHz/2コア+1.6 GHz/6コア) |
RAM | 3GB |
ROM | 32GB |
microSD | 最大512GB |
SIMカード | 非対応 |
リアカメラ | 800万画素 |
フロントカメラ | 500万画素 |
バッテリー駆動時間 | 動画13時間、音楽128時間、インターネット13時間 |
バッテリー充電時間 | 220分(3時間40分) |
Wi-Fi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz帯/5GHz帯) |
Bluetooth(R) | v5.0準拠 |
AnTuTuスコア(v7) | 約107,000 |
2019年発売の機種であるため、AnTuTuスコアは約107,000と低めです。
3Dゲームのプレイはほぼ不可能、電子書籍のページめくりもやや遅いレベルです。
ペンを使った操作にも対応していないので、ノートを取ったり絵を描いたりもできません。
ただし動画と音楽に特化したタブレットと考えれば、スペックはそれほど悪くありません。
ディスプレイは有機ELではなく液晶ですが、画質は比較的良い(映画・ドラマの暗い場面もはっきり見える)と感じました。
Wi-Fiは5GHz帯に対応していますし、USB端子も取り外ししやすいType-Cですので廉価モデルとしてはがんばっています。
Galaxy Tab A SM-T510の特徴と残念な点
Galaxy Tab A SM-T510はJ:COMが販売していたタブレットです。
そのため、最大の特徴はJ:COM関係のアプリが多数プリインストールされていることです。
ユーザーが手動でアンインストールすることもできますが、あまり気持ちの良いものではありません。
UIはGalaxy標準のOne UI。スマホとの連携も便利
J:COM版Galaxy Tab A SM-T510のユーザーインターフェース(UI)は、多くのGalaxyスマートフォンと同じ「One UI」です。
標準のAndroid OSがさらに使いやすくなっています。
たとえば、ホーム画面に並ぶアプリのアイコンは「iPhone/iPadと同じように全てホーム画面に並べる形式」と、Androidでは標準的な「一部だけホーム画面に置き、残りはドロワーに収納する形式」を選択可能です。
また、iPhone/iPadと同じく、設定すればGalaxyスマートフォンとタブレット間で写真(画像)を共有できるのも便利でした。
スピーカーの位置が明らかにおかしい
一方で残念だったのは、スピーカーの位置がおかしく、音楽が片側からしか聴こえないことです。
この写真のように、画面の片方にしかスピーカーがありません。
もちろんスピーカーの音はステレオではありませんし、こもった感じに聞こえます。
HUAWEIは廉価モデルである前述のMediaPad T5でも(タブレットとしては)非常に良い音でしたが、JCOMのGalaxy Tab A SM-T510は「ひどい音ではないが、良くもない」という印象です。
イヤホンを使えば気にならなくなりますが、Galaxy Tab A SM-T510のスピーカーで音楽を聴く時は気になります。
J:COM版Galaxy Tab A SM-T510は買うべき?
結論ですが、J:COM版のGalaxy Tab A SM-T510は「どうしても安いGalaxyタブレットが欲しい」という人以外にはあまり魅力がない機種です。
2022年4月現在、Galaxy Tab A SM-T510は既にJ:COMでは販売されていないため、フリマかオークションで中古を購入することになります。
中古価格は、比較的状態が良いもので税込・送料込で13,000円程度です。
ただ、OSがAndroid 9でAnTuTuが100,000点程度の機種に1万円以上払うのは合理的ではないと思いますね。
GalaxyタブレットならTab S8+、動画だけならAmazon Fire HD 10を選ぶべき!
2022年4月21日、日本でもGalaxy Tab S8+とS8 Ultraが公式に販売開始されました。
日本国内正規品のGalaxy Tab S8+の発売時の価格は、Amazonでは115,500円です(税込・送料込)。
かなり高いですが、Sペンも使えますし、Galaxyタブレットの利便性を最大限活用したい方には良い選択肢だと思います。
(下の画像をクリックすると、AmazonのGalaxy Tab S8+販売ページに移動します)
一方、「10インチのタブレットで動画を視聴したい」という方であれば、Amazon Fire HD 10で良いでしょう。
Amazon Fire HD 10というと、「Androidを改造した独自のFireOSを使っており、使えるアプリが限られている」という印象があります。
ただ、Amazon Fire HD 10は2021年11月頃に「NHKプラス」アプリに対応し、YouTubeアプリも使えるようになっているため、よほどマイナーな動画アプリを使うのでなければ、このタブレットで良いと思います。
少なくともNetflix、Disney+、Hulu、FOD、Paravi、Telasa、楽天VikiはAmazon Fire HD 10でもアプリを使えます。
いずれにせよ、音質が良いわけでもないGalaxy Tab A SM-T510は、残念ながら選択肢にはならないでしょう。
下の画像をクリックすると、Amazon Fire HD 10の販売ページに移動できます。