国民年金保険料を郵送でクレジットカード払いに変更
国民年金保険料をお得に納付する方法
職場が保険料を給与から天引きしてくれる厚生年金・共済年金と違い、自営業・フリーランスの方が加入する国民年金は、自分で保険料を支払わなければなりませんね。
お金に余裕があれば口座振替で2年前納することで「年利4%の複利現価法」で計算された割引を受けられますが、毎月払いにしている場合は、クレジットカードで支払うことをおすすめします。
「楽天カード」などのクレジットカードでは国民年金保険料の支払いでもポイントが貯まりますから、毎月50円だけが割り引かれる口座振替よりお得です(三井住友VISAカードなど、ポイント付与対象外カードもあります。お持ちのカードの発行会社に問い合わせてください)。
さらに、平成29年(2017年)4月から、クレジットカードによる2年前納も可能になりました! 保険料を払い忘れることがない上にポイントが貯まってお得ですよね。
では、口座振替による国民年金保険料の割引を受けた時と、クレジットカード払いで1%のポイントを獲得した場合は、どちらがお得になるのかを見てみましょう。一部を日本年金機構のウェブサイトから引用します。
口座振替 | 現金・クレジットカード | クレジットカード (1%ポイント還元後の実質額) | |
---|---|---|---|
毎月納付 | 16,290円 | 16,340円 | 16,176円 |
6ヶ月前納 | 96,930円 | 97,240円 | 96,267円 |
1年前納 | 191,970円 | 192,600円 | 190,674円 |
2年前納 | 377,350円 | 378,580円 | 374,792円 |
ご覧のように、毎月払いだけではなく、前納でも1%のポイント還元を受けられるクレジットカードで国民年金保険料を支払う場合が最もお得です!
繰り返しますが、三井住友など一部のカード会社は国民年金保険料の支払いではポイントをもらえませんので、事前に確認してください。少なくとも楽天カードではポイントが付きます。
また、平成29年(2017年)11月からはアメリカン・エキスプレスで国民健康保険料のクレジットカード払いを行うことも可能になりました!
なぜ2017年11月以前はアメックス不可だったのかは不明です。ダイナースはそれ以前から可能だったので、理由がわかりませんが……。役所の都合でしょう。
セゾンや三菱UFJニコスが発行するアメックスのクレジットカードも、2017年11月より前から国民年金保険料の支払いに使用できます。
手続きはいつまでに行えば良い?
では国民年金をクレジットカードにするにはいつまでに手続きをすれば良いかですが、納付期間によって異なります。
- 1年前納・2年前納…クレジットカード払いを開始したい年の2月末まで
- 6ヶ月(半年)前納…2月末または8月末まで
- 毎月納付…いつでも良い
私は国民年金保険料を毎月納付していますが、2017年3月8日に「申出書」を郵送して、4月上旬に「国民年金保険料クレジットカード納付開始(変更)通知書」というハガキが届き、5月分から引き落としが開始されました。
4月分は手続きの変更に間に合わなかったため、払込書で支払わなければなりませんでした。
クレジットカードの明細に載るのはいつ?
私の場合、2017年の5月・6月・7月に国民年金保険料をクレジットカードで支払いました。
楽天カードのオンライン明細に記載されたのは、それぞれ5月24日(明細上の日付は5月14日)、6月22日(同・6月12日)、7月22日(同・7月12日)となっています。
カード会社によりますが、実際に支払いが行われるのは翌月末か翌々月初旬ですから、払込書の期限とあまり変わりませんね。
私は毎月払いなので前納の場合はどうなるのかわかりませんが、1年・2年前納ならば4月20日頃、6ヶ月(半年)前納ならば4月20日・10月20日頃に明細に載るのではないでしょうか。
クレジットカード払いへの変更には書面提出が必要。郵送可
お得になるなら、早速クレジットカード払いにする手続きをしよう……と思いたいところですが、実はオンラインで国民年金保険料の支払い方法を変更することはできません。
ではどうするかと言うと、日本年金機構のウェブサイトで「申出書」のPDFファイルを印刷し、現住所を管轄する年金事務所に郵送するのです。ちょっと面倒ですね……。
郵送ではなく、年金事務所の窓口に直接持って行くこともできますが、おそらく混んでいるので提出するだけでも大変でしょう。
ですが、「ねんきんネット」に登録している場合は、住所・氏名などが自動入力された申出書を印刷できるので、多少は手続きが楽になります。結局は郵送しなければなりませんが。
ねんきんネットに登録せずにクレジットカード納付(変更)申出書を印刷する場合は、こちらのページでPDFファイルをダウンロードできます。
ねんきんネットへの登録・ログイン
まだねんきんネットに登録していない方は、以下のページを参考にして手続きしてください。基礎年金番号が必要です。
さらに、必要書類が送られてくるまで1週間程度かかるので、早めに登録することをおすすめします。
ねんきんネットに登録し、ログインしたら、「国民年金保険料をクレジットカードで納めたいとき」という欄の「選択」ボタンを押します。
すると、氏名のフリガナ・生年月日・住所が既に入力された状態になります。フォームにクレジットカード番号と電話番号などを入力し、印刷してください。
上の写真は、私が年金事務所に提出した申出書の控えです。黒塗りだらけでわかりにくいですが、ねんきんネットに登録していた生年月日・住所と、フォームに入力したクレジットカード番号などが印刷されています。
ただし、氏名だけは自筆でなければなりません。
記入した申出書はどこに送る?
困ったことに、この「申出書」をどこに郵送すれば良いかは明記されていません(どこかに書かれているのかもしれませんが、わかりにくいです)。
ですが、申出書には「年金事務所長 あて」と書かれていますから、自分の住所を管轄する年金事務所に送れば良いのです。
日本年金機構のウェブサイトで年金事務所の住所を調べて、「クレジットカード納付(変更)申出書」1枚だけを封筒に入れて、82円切手を貼って郵便ポストに投函するだけです。
私の場合も、事前に相談せずに黙って奈良年金事務所に申出書を郵送し、およそ1ヶ月で受理されて、2ヶ月後からクレジットカード払いが始まりました。
次のページに、全国の年金事務所の住所が記載されています。同じ都道府県の中に複数の事務所がありますから、それぞれの事務所のページで「管轄区域」を確認してください。