楽天モバイルMNOの対応機種はたった9種類(2019年3月)
2019年3月14日、同年10月に4番目の携帯電話キャリア(MNO)となる予定の楽天モバイルが対応機種を発表しました。
しかし、楽天モバイルで販売中の端末もMNOに非対応となるなど、問題が多くなっています。
2019年3月14日、楽天モバイルがMNOへの移行予定を発表
2019年3月14日、10月に携帯電話事業に参入してMNO(Mobile Network Operator)になる予定の楽天モバイルが、ユーザーの移行計画の一部を発表しました。
このニュースリリースによると、ユーザーが楽天モバイルに申し込んだ時期によって対応が分かれるようです。
具体的には
- 2019年3月14日10時00分以降に楽天モバイルに申し込んだユーザー
- 2019年3月14日9時59分までに楽天モバイルに申し込んだユーザー
……に分かれます。
そして、前者である「2019年3月14日10時00分以降に楽天モバイルに申し込んだユーザー」には、2019年10月以降、楽天モバイルMNOに対応したSIMカードが送付されるとのことです。さらに、現在の料金プランをそのまま使い続けることもできます。
ただし、MNOではなく、ドコモ・au回線を利用する楽天モバイルMVNOを使い続けることも可能という、わかりにくい対応です。
もっとも、楽天モバイルがMNOになった後も他社回線のMVNOを続ければ、ドコモ・ソフトバンク等同業他社や総務省に批判されるのは必至ですから、数カ月から数年後には、楽天モバイルMNOへの移行が強制されると予想します。
既存ユーザーと旧FREETELユーザーはどうなる?
ここで気になるのは、「2019年3月14日9時59分までに楽天モバイルに申し込んだユーザー」はどうなるのか、ということですね。
なお、純粋な楽天モバイルMVNOの利用者のみならず、旧FREETELユーザーも含みます。余談ですが、私も旧FREETELのユーザーです。
2019年3月14日の楽天モバイルの発表では、これらのユーザーへの対応は詳細は、改めてご案内いたします。
としか記載されていません。
ですが私は、最終的には現行プランまたは優遇プランのままで楽天モバイルMNOに強制移行されると予想しています。
まず、非FREETELの楽天モバイルMVNOユーザーは、「3月14日以降に申し込んだユーザー」との違いがほとんどありません。
そのため、「3月14日10時00分」でユーザーを区分した理由は、技術的なものではなく、社内手続きであると考えられます(詳細は不明)。
旧FREETELユーザーも、法的には楽天モバイルのユーザーですし(総務省資料 PDF・平成30年12月21日付より)、リモートホストが楽天グループのSANNETに変更されている(2019年3月20日頃に筆者が実物の旧FREETEL SIMで確認)など、楽天モバイルMVNOおよびMNOの移行は、技術的には可能です。
旧FREETELでは、月額税抜999円(税率8%で税込1,079円、ユニバーサルサービス料を加えれば1,081円)の「使った分だけ安心プラン」が提供されていました。
そして、旧FREETEL SIMを解約していなければ、2019年3月の段階でも「使った分だけ安心プラン」を使い続けられています。
仮に、楽天モバイルMNO開始時に「旧FREETELの方は、月額税抜1,250円の『通話SIMベーシックプラン』に強制移行します」と発表されたらどうなるでしょうか?
もちろん、解約者が相次ぎます。
ですから、旧FREETELの利用者は、少なくとも一定期間は、現行プランを楽天モバイルMNOでも使い続けられるのではないでしょうか。
それができなければ「1年間、月額料金500円引き」といった優遇策を用意するのではないか、と思います。
楽天モバイルMNOの対応スマートフォンは9機種!
ここからが本題です。冒頭で取り上げた楽天モバイルのニュースリリースには、「楽天モバイルMNOに対応するスマートフォン」も記載されていました。以下の9機種です。
- AQUOS R2 compact SH-M09
- AQUOS sense 2 SH-M08
- AQUOS sense plus SH-M07
- AQUOS R compact SH-M06
- AQUOS sense lite SH-M05
- HUAWEI nova lite 3
- OPPO AX7
- OPPO R17 Pro
- OPPO Find X
なお、モバイルルータの「Aterm MR05LN」も楽天モバイルMNOの対応機種です。
それにしても、楽天モバイルMNOに対応するのが9機種というのはいくらなんでも少なすぎると思いませんか?
5chなどインターネット上の掲示板やSNSでは、「楽天モバイルがサポート(問い合わせ・修理)に対応するのがこの9機種で、実際はau VoLTE対応機種なら使えるだろう」と予想されています。
詳しい説明は省きますが、楽天モバイルMNOは、2019年10月のサービス開始から当分の間はau回線にローミングすることになっているためです。
ですが私は、ここに記載された9機種以外は、本当に楽天モバイルMNOで使うことはできないと予想しています。
根拠として挙げられるのは、「au VoLTEに対応し、現在の楽天モバイルが販売している機種の中にも、楽天モバイルMNO対応機種に含まれていない機種が多数存在する」ことです。
それどころか、au VoLTE非対応のHUAWEI nova lite 3も楽天モバイルMNO対応機種になっているので、本当にau VoLTEは関係ないようです。
現在楽天モバイルが販売する機種の大半はMNOで使えない!
「2019年3月時点で楽天モバイルが販売するau VoLTE対応機種なのに、楽天モバイルMNO非対応」の機種は、具体的には以下の28種類です(2019年3月23日確認)。
- HUAWEI Mate 20 Pro
- LG Q Stylus
- HUAWEI nova 3
- Essential Phone
- HTC U12+
- HUAWEI P20
- HUAWEI P20 lite
- ZenFone 5
- HTC U11 life
- Zenfone Max Plus (M1)
- HUAWEI nova lite 2
- ZenFone 4 Max
- ZenFone 4
- ZenFone Live
- honor 9
- ZTE BLADE E02
- arrows M04
- HUAWEI P10 lite
- HUAWEI P10
- HUAWEI P10 Plus
- HUAWEI nova lite
- AQUOS SH-M04
- arrows M03
- iPhone SE 16GB
- AQUOSケータイSH-N01
- HUAWEI MediaPad M3 Lite
- HUAWEI MediaPad M3 Lite 10
- MediaPad T1 7.0 LTE
なんと、現在楽天モバイルが販売する37機種のうち、75%にあたる28種類がMNO非対応というとんでもない結果に……。
さらに、iPhoneも使えないので、Androidの利用が必須になってしまいます。
繰り返しますが、au VoLTE非対応のHUAWEI nova lite 3は楽天モバイルMNOに対応しているので、au VoLTE対応の有無は無関係です。
現在これらの機種をお使いの方、そしてこれからお求めになる方が楽天モバイルMNOへの移行時にどのような対応をされるのか、少々心配です。
楽天モバイルMNO対応・非対応機種の違いは?
私は、楽天モバイルMNOに対応するスマートフォンは、以下の4条件を満たすものと予想しました。
- Band 3 (1.7 GHz帯) 対応
- DSDV対応
- 楽天モバイルが発売した機種
- au VoLTE対応
まず、楽天モバイルMNOは1.7GHz帯を利用するサービスとなります。そして、2019年10月のサービス開始時に楽天回線を使えるのは東名阪の一部に限られ、その他の地域ではauにローミングします。
そのため、DSDVで楽天モバイルMNOと他社MVNOを組み合わせることで電波の弱さを補うのではないか? と予想しました(これらの用語の解説は省略します)。
ですが、この4条件に当てはまるHUAWEI nova 3なども楽天モバイルMNOに非対応ですから、これら「4条件」はまったく関係ないようです。
このページで何度も言及していますが、au VoLTE非対応のHUAWEI nova lite 3(名称が似ていますが「HUAWEI nova 3」ではありません)は楽天モバイルMNOに対応していますからね。
ではこららの機種の違いは何かと考えると、2019年10月に開始される楽天モバイルMNOのVoLTEに対応しているか否かではないでしょうか?
楽天モバイルMNOがどのようなサービスになるのか、具体的なことはまだ発表されていませんから、正確には何が対応・非対応を分けるのか、一般ユーザーには予想できません。
ただ、2019年10月のサービス開始時から楽天モバイルMNOを利用したいならば、「対応9機種」を早めに購入しておいたほうが良さそうです。
楽天モバイルMNO対応機種、買うならどれ?
では、楽天モバイルMNOに対応する9機種のスマートフォンのうち、どれを買えば良いのでしょうか?
ここでは、2019年3月時点で購入できる楽天モバイルMNO対応9スマートフォンのうち、特に私がおすすめする2機種を取り上げます。
商品画像をクリックすると、楽天市場の販売ページに移動できます!
なお、9機種の中から選ばなくても、2019年4月以降にも楽天モバイルMNO対応機種が発売される可能性が高いため、楽天モバイルMNOへの移行を急がない方はもう少し待ったほうが良いかもしれません。
日本メーカーのAQUOS R2 compact SH-M09
日本メーカー・SHARP(シャープ)が製造するスマートフォンをお求めの方におすすめできるのは、AQUOS R2 compact SH-M09です。
AQUOS R2 compact SH-M09の特徴は以下の通りです。
- 2019年2月21日発売
- おサイフケータイ対応
- 防水対応(IPX5/IPX8)
- ハイスピードIGZO液晶搭載
- Snapdragon 845
- ROM 64GB RAM 4GB
- 指紋認証・顔認証対応
日本で人気のおサイフケータイ、そして防水に対応しており、まさに日本メーカー! といった感じのスマートフォンです。
さらに、SHARPが誇る技術によって製造されたハイスピードIGZO液晶も搭載しており、鮮明な映像を楽しめます!
価格が7万円前後とやや高いのは残念ですが、日本メーカーを応援したいなら買って損はありません。
とにかく安いOPPO AX7
安くてそれなりに使えるスマートフォンがお好きなら、中国メーカー・OPPO(オッポ)のAX7をおすすめします。
OPPO AX7の特徴は以下の通りです。
- Snapdragon 450
- ROM 64GB RAM 4GB
- 画面サイズ6.2 インチ
- 指紋認証対応
特徴らしい特徴はこれくらいです。あまりパッとしませんね。
SoC(CPU)はSnapdragon 450という廉価モデルを搭載しているので、3Dを多用するFPSや音ゲーのプレイは困難です。
Wi-Fiも2.4 GHzの802.11 b/g/nのみで、5 GHzには非対応です。6.2インチの大画面なのに、解像度は1520 x 720ピクセルなのでちょっとギザギザしているかも……。
また、AX7に限らずOPPOのスマートフォンはColorOSというAndroidを改造したOSを搭載しており、普通のAndroidに慣れている方はちょっと使いにくいでしょう。
その一方、ColorOSはiPhoneに似たデザインとなっているため、iPhoneからAndroidへの移行用には最適です。
ただ、指紋認証には対応していますから、「メールとウェブサイトとSNSと銀行とニュースくらいしか使わない」という、必要最低限の機能だけをお求めの方には向いています!
さらに、2019年3月の時点でヤフオクやラクマにOPPO AX7の新品未開封品が2万円前後で出品されているので、とにかく安い楽天モバイルMNO対応スマートフォンが欲しい! という方におすすめです。