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SMART ICOCAの解約方法は電話・郵送のみ。モバイルICOCAへの残高移行はできない!

SMART ICOCAの解約方法は電話して書類取り寄せ・返送しかない

2023年3月22日、JR西日本がAndroidスマートフォン・おサイフケータイ向けのモバイル交通系ICカード「モバイルICOCA」のサービスを開始しました。

モバイルICOCA開始以前はJR西日本が提供するおサイフケータイ対応の交通系ICカードがなかったため、JR東日本のモバイルSUICAを使うか、プラスチックのICOCAカードを使うといった方法を選ぶ必要がありました。

私も、モバイルICOCAを使い始めるまではSMART ICOCAを使っていました。SMART ICOCAは、「JR西日本の券売機で、クレジットカードによるクイックチャージを行える」カードです。

SMART ICOCAとスマートフォンに表示したモバイルICOCA

今回、スマートフォン上でいつでもどこでもクレジットカード(デビットカード)でチャージできるモバイルICOCAを使い始めたことで、プラスチックのSMART ICOCAカードは不要になりました。

そこでSMART ICOCAを解約しようとしたのですが、SMART ICOCAの解約方法はコールセンターに電話して、届いた書類に記入するしかないようです。

WESTERポータル(旧Club J-WEST)などのインターネットによるSMART ICOCAの解約方法はありません。

以前はJR大阪駅の窓口「大阪駅Club J-WEST サービスコーナー」で手続きするSMART ICOCAの解約方法がありましたが、(他のJR西日本の駅では不可)、2021年3月31日に営業終了し、現在は「SMART ICOCA問い合わせダイヤルまでお電話ください。※駅ではお取り扱いしておりません。」と「JRおでかけネット」に記載されています。

電話の受付時間は年中無休・9:00~18:00です。

払いもどし │ ICOCA:JRおでかけネット

スクリーンショット「SMART ICOCA問い合わせダイヤルまでお電話ください。※駅ではお取り扱いしておりません。」

SMART ICOCAの残高は使い切って解約するしかない

また、SMART ICOCAに残った残高は手数料220円が差し引かれた上で、デポジット500円と合わせて返金されるため、残高が残っていたら解約時に損してしまいます。たとえば残高が1,000円残っていたら、780円(+デポジット500円)しか返金されません。

また、SMART ICOCA残高が220未満の場合は、デポジット500円のみが返金されます。

そこで、SMART ICOCA残高を使い切ってから解約することをおすすめします。

SMART ICOCA残高はコンビニ・ドラッグストアで使い切れる

SMART ICOCA残高を使い切って0円にする方法は以下の通りです。

  • 改札を出る前に「のりこし精算」する
  • コンビニ・ドラッグストアなどでSMART ICOCA残高と現金を組み合わせて使い切る

まず、「のりこし精算」について説明します。

JR西日本に限らず、私鉄を含む多くの駅には「のりこし精算機」が設置されています。

JR西日本 のりこし精算機

たとえば、「SMART ICOCA残高が10円しかない状態で、大阪駅から天王寺駅までの210円区間を移動する」とします。

その場合は、「SMART ICOCA残高が10円の状態で大阪駅の改札から入場し、天王寺駅の改札を出る前に『のりこし精算機』でICOCAの10円と現金200円を組み合わせて出場する」といったことができます。

ただ、JR東日本・JR北海道と関東の私鉄では初乗り運賃以上の残高がないと改札を通れないので注意してください。

また、のりこし精算を行えるのは最低でも10円単位であるため、たとえば「SMART ICOCA残高が199円ある」という場合はどうやっても9円は残ってしまいます。

その場合は、コンビニエンスストアやドラッグストアで「SMART ICOCA残高と現金を組み合わせて支払う」ことを試してください(全ての店舗が対応しているわけではありませんので、支払い前に店員に確認してください)。

たとえば「SMART ICOCA残高が130円で、ドラッグストアの支払額が143円」ならば、現金13円とSMART ICOCA残高130円を組み合わせて支払えば残高を使い切れます。

SMART ICOCAと現金で支払ったスギ薬局のレシート

SMART ICOCAからモバイルICOCAへの残高移行はできない

なお、「SMART ICOCAの残高を使い切らずに、モバイルICOCAに残高を移行すれば良いのではないか?」と思うかもしれません。

しかし、少なくとも2023年5月時点では、SMART ICOCAからAndroid版のモバイルICOCAへ残高移行する解約方法はありません。

2023年秋頃にサービス開始される予定のiPhone版モバイルICOCAでの扱いはまだ不明ですが、現時点では「SMART ICOCA残高はモバイルICOCAに移行できないので、使い切ってから解約方法を実行するしかない」と言うしかありません。

SMART ICOCA問合せダイヤルに電話して解約方法を尋ねる

SMART ICOCAの解約方法として、まず「SMART ICOCA 問合せダイヤル」に電話します。

SMART ICOCA問合せダイヤルは年中無休で、9~18時が受付時間です。

「SMART ICOCA 問合せダイヤル」の電話番号は以下のページに記載されていますので、ご自分でご確認をお願いします。

SMART ICOCAの特長 │ ICOCA:JRおでかけネット

電話では、「氏名」「生年月日」「住所」を確認されますので、WESTER(旧Club J-WEST)にログインして、マイページに登録した内容をそのまま読み上げるとトラブルなくスムーズに伝えられるでしょう。

本人確認が済むと、「返信用封筒を送付するので、SMART ICOCAカードと払戻申込書を同封し、郵便局の窓口で返送してほしい」と言われます。

SMART ICOCA解約方法についての説明が行われてから実際に「払い戻し申込書」が届くまでには、一週間ほどかかります。

SMART ICOCA払戻申込書に記入し返送する

私が前期のSMART ICOCA問合せダイヤルに電話したのは2023年5月19日金曜日・午後1時30分頃です。

それから6日経った5月25日・木曜日午後2時頃に、JR西日本からの封筒が普通郵便で届きました。

JR西日本 SMART ICOCAセンターの封筒

「SMART ICOCA 払戻申込書送付のご案内」が封入されていますので、よく読みましょう。

SMART ICOCA払戻申込書送付のご案内

「SMART ICOCA払戻申込書」に必要事項を記入します。

SMART ICOCA解約

なお、記入する必要がある項目は以下の通りです。

  • WESTER ID または SMART ICOCA番号
  • 会員氏名(自署)
  • 払戻口座(ゆうちょ銀行またはゆうちょ銀行以外の一方に記入)
  • 払戻申込日
  • 生年月日
  • 電話番号

詳しい説明はないのですが、「WESTER ID」と「SMART ICOCA番号」の間に「または」と書かれているので、どちらか片方だけを記入すれば良いはずです。

私の場合はWESTER IDが記入済みだったため、SMART ICOCA番号は記入しませんでした。

本人確認書類は不要

「SMART ICOCA払戻申込書送付のご案内」には「本人確認書類」を同封する必要があると書かれていますが、よく読めばわかるように通常は本人確認書類は不要です。

つまり、解約方法としては「SMART ICOCAカード」と「SMART ICOCA払戻申込書」だけを封筒に入れて郵便で送れば良いということです。

SMART ICOCA解約(退会)の際に本人確認書類が必要なのは、婚姻・養子縁組などにより氏名が変更されており、カード会員名義と銀行口座名義が異なる場合だけです。

封筒は郵便局の窓口で「特定記録」として送付する必要がある

なお、この「SMART ICOCA払戻申込書」ですが、郵便局の窓口で「特定記録郵便」として送らなければいけないので注意が必要です。

封筒を郵便ポストに入れてはいけませんし、コンビニエンスストアでは特定記録郵便を取り扱っていませんので、必ず郵便局の窓口から送付してください。

SMART ICOCA解約

「SMART ICOCA払戻申込書」を郵便局の窓口から送付する場合は、特定記録郵便の手数料も含めて全て無料です。

残高とデポジットが銀行口座に入金されるのは「払戻手続きの翌月20日頃」

「SMART ICOCA払戻申込書送付のご案内」には、手数料を引いた後の残高とデポジットが返金されるのは「払戻手続きの翌月20日頃」と書かれています。

この「払戻手続き」とはおそらく「JR西日本に払戻申込書が届き、SMART ICOCAの解約手続きが完了した時点」でしょうから、月末に払戻申込書を送ると、返金が翌々月になってしまいます(例:5月30日に郵送したら解約手続きが6月になり、7月20日に返金される)。

デポジットだけ返金される場合は500円ですからさほど大きな金額ではありませんが、早めにSMART ICOCAの解約手続きを行いましょう。

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