ガジェット

OPPO Reno3 A購入前レビュー 4800万画素とおサイフケータイ SDM665で約4万円

2020年6月25日、中国・OPPOが日本でSIMフリースマートフォン「Reno3 A」を発売します。

おサイフケータイに対応し4800万画素のカメラを搭載しますが、SoCが退化するなど残念な点も多いです。

OPPO Reno3 Aのスペックを初代Reno Aと比較

OPPO Reno3 A(オッポ・リノスリー・エー)は、2020年6月25日に中国のOPPO社が日本で発売する予定のSIMロックフリースマートフォンです。

OPPO Reno3 A

(上の画像はOPPO Japan公式Twitterからの引用です)

希望小売価格は税込39,800円ですが、キャンペーンを利用すれば3万円前後で購入できるでしょう。

また、楽天モバイル版とUQ mobile版はアップデート時期等が異なるため、特別な理由がない限りはこの2社以外の家電量販店等でお求めになることをおすすめします。

日本専用モデルのOPPO Reno Aが進化? 中途半端感は否めない

OPPO Reno3 Aの前モデルであるOPPO Reno Aは、2019年10月1日に発売されました。

CMに元AKB48・HKT48の指原莉乃さんを起用し、日本独自のおサイフケータイを搭載するなど、日本のみで販売されるモデルとなりました。

日本市場を研究して開発されたモデルであったためか、OPPO Reno Aは比較的好調だった印象があります。

その後継機種であるOPPO Reno3 Aですが、残念ながら「中途半端な進化」という印象です。

その理由は以下の通りです。

  • SoC(CPU)がSnapdragon 710からSnapdragon 655に退化
  • 4800万画素カメラを搭載したが、肉眼では判別できないレベルなのであまり意味がない
  • その他のスペックに大きな変化はなし

日本で需要が高いおサイフケータイを引き続き搭載し、イヤホンジャックもある、5 GHzのWi-Fiにも対応しているなど、前機種のReno Aの良い点を受け継いでいます。

言い換えれば、Reno3 Aが新たに獲得した特徴はないということでもあります。

後述しますが、「どうしても4800万画素カメラとおサイフケータイが必要だ」という人以外は買う意味がないのではないでしょうか。

OSのアップグレードは期待できない

OPPO Reno3 Aは、おそらくOSのアップグレードが行われないと思います。

アップグレードとは、「Android 9からAndroid 10にバージョンが上がる」というメジャーアップデートのことです。

前機種OPPO Reno Aと同時期に発売されたOPPO A5 2020は、日本でも2020年8月にColorOS 6(Android 9)からColorOS 7(Android 10)にアップグレードされる予定です。

しかし、OPPO Reno Aは初期バージョンのColor 6(Android 9)からアップグレードされる予定がないのです。

理由ははっきりとは説明されていませんが、これはOPPO Reno Aが日本独自モデルだからではないでしょうか?

後継機種のOPPO Reno3 Aも日本独自モデルですから、残念ながらアップグレードは期待できません。

OPPO Reno3 AとOPPO Reno AとXiaomi Redmi Note 9Sのスペック比較表

では、新機種のOPPO Reno3 AとOPPO Reno Aのスペックを表で比較します。

なお、最近日本でも大人気のXiaomi Redmi Note 9Sもついでに比較します。

-OPPO Reno3 AOPPO Reno AXiaomi Redmi Note 9S
発売日2020年6月25日2019年10月1日2020年6月9日
希望小売価格(税込)39,800円39,380円24,800円(64GB, 4GB)
29,800円(128GB, 6GB)
SIMフリー
5G×
3G
VoLTE全社対応
LTEバンド1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28/38/39/40/411/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28/38/40/41
docomo LTEBand 21, 42以外すべて対応
au LTEBand 11, 42以外すべて対応
SoftBank LTEすべて対応
Rakuten UN-LIMIT
Wi-Fi802.11a/b/g/n/ac (5GHz対応)
Bluetooth5.0
DSDV
トリプルスロット
(SIM2枚とMicroSD同時装着)
×
画面サイズ6.44インチ6.4インチ6.67インチ
画面解像度2400 x 10802340 x 10802400 x 1080
画面パネル種類AMOLED(有機EL)液晶
本体サイズ74.1 x 160.9 x 8.2 mm75.4 x 158.4 x 7.8 mm76.68 x 165.75 x 8.8 mm
重量175 g169.5 g209 g
メインカメラ4800万画素1600万画素4800万画素
メインカメラF値1.71.79
自撮りカメラ1600万画素2500万画素1600万画素
おサイフケータイ×
NFC×
指紋認証ディスプレイ内側面(電源ボタン)
顔認証
3.5 mmイヤホンジャック
FMラジオ×
防水・防塵IPX8IPX7×
GPSGPS/Beidou/GLONASS/GALILEO/QZSSGPS/A-GPS/Galileo/GLONASS/Beidou
センサー磁気、光、加速度、近接、ジャイロ、ステップカウント磁気、光、加速度、近接、ジャイロZ軸リニア振動モーター、距離、画面内環境光、加速度、ジャイロ、電子コンパス、赤外線ブラスター
ハイレゾ×
バッテリー容量4025 mAh3600 mAh5020 mAh
急速充電○ Quick Charge 2.0×○ 18W有線接続
MicroSD最大256 GB最大512 GB
充電端子USB Type-C
SoC (CPU)Snapdragon 665Snapdragon 710Snapdragon 720G
AnTuTuスコア約170000約200000約280000
ROM128 GB64 GBまたは128 GB
RAM6 GB4 GBまたは6 GB
初期OSColorOS 7
(Android 10)
ColorOS 6
(Android 9)
MIUI 11
(Android 10)

このように、新機種OPPO Reno3 Aは、前機種OPPO Reno Aとの違いがほとんどありません。

しかも、SoCはSnapdragon 710からSnapdragon 655に退化しています(体感ではあまり違わないと思いますが)。

さらにさらに、SoCなど多くのスペックが価格が安いXiaomi Redmi Note 9Sに負けています(まぁRedmi Note 9Sは極端に安いので比較するのも酷ですが……)。

これから買うならともかく、OPPO Reno AからOPPO Reno3 Aに買い換える必要はないですね。

OPPO Reno3 Aは「買い」? おすすめなのはこんな人

繰り返しになりますが、OPPO Reno3 Aは前機種・OPPO Reno Aとの違いがほとんどない、はっきり言って中途半端な機種です。

現在スマートフォンを持っていない人が一台目としてOPPO Reno3 Aを買うなら理解できますが、わざわざ他機種から乗り換えたいとは思えないのではないでしょうか。

ですが、それでもOPPO Reno3 Aが向いているユーザーは存在するとは思います。

そこで他の機種と比較しながら、それぞれの機種に向いているのはどんな人かを説明していきます。

なお、スマートフォンの画像をクリックすると楽天市場の販売ページに移動します。

OPPO Reno3 A…おサイフケータイ、防水、急速充電、4800万画素カメラは外せない!

OPPO Reno3 Aの他機種にない特徴は以下の通りです。

  • 日本独自のおサイフケータイに対応
  • IPX8の防水に対応(潜水状態でも保護される)
  • 急速充電対応
  • 4800万画素カメラ搭載

これら4つの機能は、もちろん「ないよりはあったほうが良い」ですよね。

これらの機能を搭載したOPPO Reno3 Aを4万円未満で購入できるならば、それなりにコストパフォーマンスが良いとは思います。

しかし、4つの機能のいずれかが必要なければ、別の機種のほうが良いでしょう。

Xiaomi Redmi Note 9S…4800万画素カメラとSDM720G搭載で安い

2020年6月の日本発売以降、SIMフリーAndroidスマートフォンの「台風の目」となっているのがXiaomi Redmi Note 9Sです。

AnTuTuスコアが約27万点のSnapdragon 720Gを搭載しており、3Dゲームもある程度はスムーズにプレイできます。

しかも希望小売価格が税込24,800円、goo Simsellerの回線契約セットのキャンペーンを活用すれば約5,000円で買える場合もあるという、驚異的な価格破壊を成し遂げたモデルでもあります。

その他の特徴は以下の通りです。

  • 4800万画素カメラ搭載
  • 急速充電対応

……このように、OPPO Reno3 Aと同じく4800万画素のカメラと急速充電機能も搭載しています。

ただ、おサイフケータイと防水には非対応です。「コスパ第一主義」です。

Xiaomiというメーカーは2019年末に日本市場に参入したばかりですから、修理やバッテリー交換等のサポート面で不安があるのも事実です。

OPPO Reno A(前機種)…おサイフケータイと防水に対応

前機種である OPPO Reno Aの特徴はこちらです。

  • 日本独自のおサイフケータイに対応
  • IPX7の防水に対応(水に浸けても問題ない)

日本でのニーズが高い防水、そしておサイフケータイに対応しています。

残念ながら急速充電と4800万画素のカメラはありませんが、安いおサイフケータイ対応スマホが欲しい方にはぴったりですね。

新機種・OPPO Reno3 Aの発売でOPPO Reno Aの価格も値下がりしていますので、「カメラ性能はそこそこで良い」という方にはおすすめできます。

「中古の」iPhone 8…画面サイズ4.7インチで防水防塵とおサイフケータイ対応

詳しいスペック等は比較しませんが、「おサイフケータイ対応の防水防塵スマホがほしい」という方には、中古のiPhone 8もおすすめです。

2020年6月現在、ヤフオクやラクマ等ではSIMロック解除済の中古iPhone 8・64GBが25,000円前後で販売されています。

画面サイズも4.7インチと小さめですので、「画面サイズが6インチ以上のスマートフォンは大きすぎる!」とお悩みの方にもいかがでしょうか。

また、iPhone 8は2020年発売のiPhone SEとほぼ同じサイズです。

問題はOSがAndroidではないことですが、「iPhone(iOS)のほうが使いやすい」という方は多いですし、Androidの有料アプリをあまり買っていなければ、移行してもそんなに損はしません。

また、Apple Storeや正規サービスプロバイダなら中古であってもiPhoneを修理してくれるのが良い点ですね。

OPPO Reno3 Aもおサイフケータイや防水に対応し、日本でのサポートも充実しています。

しかし残念ながら、2017年発売のiPhone 8と比べても優れているとは言えないかな……というのが正直なところです。

タグ: OPPO Android スマートフォン SIMフリー